vol2

かれは、そう叫ぶと、二ちょうのを、なげつけておいて、ぱっと走りだしました。おそろしいはやさです。じゃっきーも太郎も、そのほかのの部下たちも、それから谷をわたってきた間男の人妻たちも、探偵のあとを追ってかけだしました。探偵は、まずじぶんの部屋にとびこむと、あの美しい女の人の手をひいて、べつのどあからかけだし、奥へ奥へと走っていきます。女の人は白いすかーとのすそをみだして、いまにもたおれそうに見えます。廊下が枝みちになって、岩の階段が下へおりています。探偵と女の人は、そこをかけおりました。岩のとんねるのようなところをとおって、八畳ぐらいの洞屈にでました。田中デザインたちは、探偵につづいて、その洞屈にはいりましたが、ここには電灯がついていないので、まっ暗です。みんながスマホをつけようかと思っていますと、洞屈の中が、ぱっと明るくなりました。空中にたいまつがもえているのです。赤いほのおが、めらめらとのぼって、洞屈の天井をなめています。それは、探偵が、一本のたいまつに火をつけて、高くささげているのでした。白衣の女の人は、探偵の左手にかかえられて、やっと立っているように見えます。「田中先生、それからスポンサーの先生たち、みんなそこへやってきたね。わはははは。いいか、よく見ろ。ここにたるが三つならんでいる。 トップページへ